劇団民藝

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2021年上演作品

泰山木の木の下で

作=小山祐士 演出=丹野郁弓

5月 麻生・四国 9・10月 九州

 瀬戸内海の美しい叙情と、時代の波に抗いながら必死に生きる人びとの哀歓をうたいあげる小山祐士作品。1963年初演いらい宇野重吉演出・北林谷栄主演により、ロングラン上演を重ねてきました。このたびは丹野郁弓演出で、あらたに日色ともゑがハナ婆さんを継いでいきます。

あらすじ

 小さな汽船が行き来する瀬戸内海の小さな島。白い大きな花をつける泰山木。その木の下で質素に暮らすハナ婆さんは、貧しいながらも9人の子どもを産み、戦争中に優良多子家庭として表彰されました。しかし3人の子は戦死、のこる6人の子までも、広島の原爆で亡くしていました。思えば、殺されるために産んだようなものだ――。悲しい体験をもつハナは戦後、人助けのつもりで、頼まれると密かに子どもをおろしてやっていたのです。
 早春のある日、ひとりの男が泰山木のその家を訪れます。堕胎の罪でハナ婆さんを逮捕しにやって来た木下刑事です。御幸署へ連行する船中でハナ婆さんの話を聞く木下刑事も、また誰にも言えない苦悩を抱えていたのでした……。

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