劇団民藝

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2011年上演作品

静かな落日―広津家三代―

作=吉永仁郎 演出=高橋清祐

7・8月 中国

こぼれる笑いとあふれる涙、心にしみるセリフの数々……。祖父・広津柳浪と父・和郎、娘・桃子の作家三代のおかしな家族の近景をユーモラスに描いた吉永仁郎氏の快心作です。2001年の初演いらい全国各地で上演を重ねつつづける感動の舞台。家族を結ぶ不器用な愛情、和郎の友人・志賀直哉と宇野浩二との男の友情を描きながら、家族のあり方、人間の生き方、そして人が真実にむかう姿勢を凛として浮かび上がらせます。

あらすじ

戦後最大の冤罪事件にペン一本で挑んだ広津和郎
病身の和郎に寄り添い支えつづけた一人娘の桃子
父と娘とのおかしくせつない家族のきずなを描く

下山事件、三鷹事件と国鉄にかかわる怪事件がつづく1949年。8月17日未明、福島県の松川付近で列車が転覆、多くの死傷者を出した松川事件。検挙された容疑者20名が第一審で死刑を含む有罪判決。無実の罪の被告たちを救うため、ペン一本で奮闘する広津和郎。その父を支えつづける娘・桃子――しかし戦前は母との別居によって心にうずまく父への不信、戦中は戦争協力を忌避して「負ける戦争はしないものだ」とうそぶく父への憤りがありました。松川裁判をたたかいつづける病身の父にぴったり寄り添う桃子は「好きよ、お父さんが好き」とひとりつぶやきます……。

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広津和郎(作家)伊藤孝雄
松沢はま(和郎の妻)仙北谷和子
広津桃子(和郎の娘)樫山文枝
広津柳浪(作家・和郎の父)安田正利
広津桃子(女学生時代)飯野 遠
宇野浩二(作家・和郎の友人)小杉勇二
志賀直哉(作家・和郎の友人)水谷貞雄
赤間勝美(松川裁判の被告)伊東理昭
安藤貞男(取調べの証人)梶野 稔
 〃 平松敬綱
飯島義雄(取調べの証人)武藤兼治
 〃 塩田泰久
兼子ツヨ子(取調べの証人)藤巻るも
赤間ミナ(取調べの証人・勝美の祖母)田畑ゆり
武田辰雄(警察官・巡査部長)松田史朗
玉川正(警察官・警視)伊藤 聡

スタッフ

装置勝野英雄
照明尾藤俊治
衣裳貝沼正一
効果岩田直行
舞台監督中島裕一郎
演出助手兒玉庸策

上演記録

上演地会場上演期日上演回数お問合せ
岡山岡山市立市民文化ホール2011年7月14日~18日5回岡山市民劇場
福山ふくやま芸術文化ホール
リーデンローズ
2011年7月19日1回福山市民劇場
出雲出雲市民会館2011年7月21日1回いずも演劇鑑賞会
松江島根県民会館 大ホール2011年7月22日1回松江市民劇場
鳥取鳥取市民会館2011年7月23日1回鳥取演劇鑑賞会
米子米子市文化ホール2011年7月24日1回米子市民劇場
西大寺西大寺公民館 大ホール2011年7月25日・26日2回岡山市民劇場 西大寺事務局
倉敷倉敷市芸文館2011年7月28日3回倉敷演劇鑑賞会
玉島倉敷市玉島文化センター2011年7月31日1回倉敷演劇鑑賞会 玉島事務所
児島児島文化センター2011年8月1日1回児島演劇鑑賞会
呉市文化ホール2011年8月3日1回呉市民劇場
柳井サンビームやない2011年8月4日1回柳井演劇鑑賞会
周南周南市文化会館2011年8月5日・6日2回周南市民劇場
尾道しまなみ交流館
テアトロ シェ・ルネ
2011年8月8日1回尾道市民劇場
広島アステールプラザ 大ホール2011年8月9日・10日2回広島市民劇場
安佐南安佐南区民文化センター2011年8月11日・12日2回広島市民劇場 安佐南

計26回