劇団民藝

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2005年上演作品

静かな落日-広津家三代-

作=吉永仁郎 演出=高橋清祐

4~7月 多治見・神戸・九州・新潟・前橋

こぼれる笑いとあふれる涙、心にしみるセリフの数々……。祖父・広津柳浪と父・和郎、娘・桃子の作家三代のおかしな家族の近景をユーモラスに描いた吉永仁郎氏の快心作です。2001年の初演いらい全国各地で上演を重ねつつづける感動の舞台。家族を結ぶ不器用な愛情、和郎の友人・志賀直哉と宇野浩二との男の友情を描きながら、家族のあり方、人間の生き方、そして人が真実にむかう姿勢を凛として浮かび上がらせます。

あらすじ

戦後最大の冤罪事件にペン一本で挑んだ広津和郎
病身の和郎に寄り添い支えつづけた一人娘の桃子
父と娘とのおかしくせつない家族のきずなを描く

下山事件、三鷹事件と国鉄にかかわる怪事件がつづく1949年。8月17日未明、福島県の松川付近で列車が転覆、多くの死傷者を出した松川事件。検挙された容疑者20名が第一審で死刑を含む有罪判決。無実の罪の被告たちを救うため、ペン一本で奮闘する広津和郎。その父を支えつづける娘・桃子――しかし戦前は母との別居によって心にうずまく父への不信、戦中は戦争協力を忌避して「負ける戦争はしないものだ」とうそぶく父への憤りがありました。松川裁判をたたかいつづける病身の父にぴったり寄り添う桃子は「好きよ、お父さんが好き」とひとりつぶやきます……。

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広津和郎(作家)伊藤孝雄
松沢はま(和郎の妻)箕浦康子
広津桃子(和郎の娘)樫山文枝
広津柳浪(作家・和郎の父)安田正利
広津桃子(女学生時代)加藤絹子
 〃 川岸紀惠
宇野浩二(作家・和郎の友人)嶺田則夫
志賀直哉(作家・和郎の友人)水谷貞雄
赤間勝美(松川裁判の被告)伊東理昭
安藤貞男(取調べの証人)梶野 稔
 〃 荒井 央
飯島義雄(取調べの証人)武藤兼治
 〃 塩田泰久
兼子ツヨ子(取調べの証人)相葉早苗
 〃 細川あゆみ
赤間ミナ(取調べの証人・勝美の祖母)披岸喜美子
武田辰雄(警察官・巡査部長)松田史朗
玉川正(警察官・警視)大場 泉

スタッフ

装置勝野英雄
照明尾藤俊治
衣裳貝沼正一
効果岩田直行
舞台監督伊東弘允

上演記録

上演地会場上演期日上演回数お問合せ
多治見多治見市文化会館2005年4月21日1回多治見で芝居を観る会
神戸神戸文化ホール 中ホール2005年4月22日~24日3回神戸演劇鑑賞会
北九州北九州芸術劇場 中劇場2005年5月11日~17日8回北九州市民劇場
下関下関市文化会館2005年5月18日~20日3回下関市民劇場
別府ビーコンプラザ
フィルハーモニアホール
2005年5月23日1回別府市民劇場
飯塚飯塚コスモスコモン 大ホール2005年5月24日・25日2回飯塚市民劇場
田川田川文化センター2005年5月26日1回田川市民劇場
直方ユメニティのおがた2005年5月27日1回直方市民劇場
大分大分県立芸術会館2005年5月28日・29日2回大分市民劇場
宮崎宮崎県立芸術劇場 演劇ホール2005年5月31日1回宮崎市民劇場
都城都城市民会館2005年6月1日1回都城市民劇場
人吉カルチャーパレス2005年6月2日1回ひとよし・くま市民劇場
鹿児島鹿児島県文化センター2005年6月3日~5日3回鹿児島市民劇場
熊本熊本県立劇場 演劇ホール2005年6月7日~9日3回熊本市民劇場
福岡ももちパレス2005年6月10日~19日11回福岡市民劇場
佐賀佐賀市民会館2005年6月20日~22日3回佐賀市民劇場
長崎長崎市公会堂2005年6月24日~26日4回長崎市民劇場
島原島原文化会館2005年6月27日1回島原市民劇場
諌早諫早市文化会館2005年6月28日1回大村諫早市民劇場
佐世保佐世保市民会館2005年6月29日・30日2回佐世保市民劇場
新潟新潟市民芸術文化会館2005年7月26日・27日2回新潟演劇鑑賞会
前橋前橋市民文化会館2005年7月28日~30日3回前橋勤労者演劇協議会

計58回