2026年上演作品

百年の庭(仮題)

作=ナガイヒデミ 演出=鈴木茉衣香

12月 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

愛媛に生まれ、京都で劇作を続けるナガイヒデミの『送り火』『白い花』『ノア美容室』につづく書き下ろし。今回は作者が座付き作家としてはじめてクリエイションした作品となります。
 近年ではイチロー選手が女子高校野球チームとの試合で話題を集めましたが、女子野球の歴史は古く1902年(明治35年)京都第一高等小学校の女子用ベースボールの考案までさかのぼります。大正期には各地の女学校に野球部がつくられ、野球熱が高まりました。
 今作でも作者の故郷の原風景がみずみずしい愛媛弁で描かれ、登場人物の日々の営みが鮮やかに浮かびあがります。青春を強く生き抜いた大正の女学生たちの誇らしい姿。鈴木茉衣香の初演出です。

あらすじ

ときは大正半ば。瀬戸内地方の海辺の町。この県内最初に設立された女学校は、勉学だけでなく運動にも力を入れ、欧州・米国の女子に肩を並べるような強い生徒を育てようと野球部がつくられた。
しかしこの小さな町では誰も野球を見たことも聞いたこともなく、集まった生徒たちも「野球て何じゃろか」という始末。そこから女学生たちの猛練習が始まった。新入生の雲井花は、体が丈夫になればと軽い気持ちで加わったが、みんなと一緒に走ったり投げたりするのが実に面白くのめり込んだ。
世間では女子が何かに夢中になることが許されなかった時代。その時代の扉に全力で立ち向かった女学生たちの未来は……。

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主な出演