劇団民藝

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2012年上演作品

マギーの博物館

原題=The Glace Bay Miner's Museum
作=シェルドン・カリー 脚本=ウェンディー・リル
訳=吉原豊司 演出=高橋清祐

2012年4月5日(木)~16日(月)
紀伊國屋サザンシアター

一度は希望を失いながらもふたたび将来への再出発を目指すマギーと一家を通して、再生へのたくましい姿が描かれるカナダ演劇の秀作、本邦初演。劇中に登場するスコットランド民謡のどこか懐かしい響きとバグパイプの音色が劇場を彩ります。
原作はケープ・ブレトン島の炭鉱町に生まれ育ったシェルドン・カリーの小説。脚色を手掛けたのは、一時はカナダ連邦議会議員でもあったカナダ演劇界の重鎮ウェンディー・リル。

あらすじ

1947年、カナダの東海岸ノバスコシア州ケープ・ブレトン島にある炭鉱町グレースベイ。この貧しい海辺の町で暮らす小柄で気丈なマギー・マクニールは、ある日戦争から帰ってきたばかりの元炭鉱夫ニールに出会います。過去に貧困から逃れてスコットランドからやって来た移民の一家マクニール家ですが、この町でも貧困は変わらず、男たちには危険な炭鉱の仕事しか選択肢はありませんでした。マギーは父と兄を炭鉱の落盤事故で失い、娘を心配する母キャサリンと長年の炭鉱作業で塵肺を患うじっちゃん、強い労働組合を目指す弟イーアンの3人と、掘ったて小屋のような家で暮らしているのでした。バグパイプと祖国の言葉ケルト語を愛する心のやさしいニールの訪問により次第に活気を取り戻す家族たち。やがて惹かれ合うマギーとニールは、海が見渡せる小高い丘に新たに家を建てることを誓い合うのでしたが……。

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マギー・マクニール日色ともゑ
キャサリン・マクニール箕浦康子
イーアン・マクニールみやざこ夏穂
じっちゃん田口精一
ニール・カリー千葉茂則

スタッフ

装置堀尾幸男
照明中川隆一
衣裳半田悦子
効果岩田直行