作=小幡欣治 演出=丹野郁弓
2010年10月15日(金)~27日(水)
紀伊國屋サザンシアター
小幡欣治氏の民藝書き下ろし第9作となる本作は、『東海道四谷怪談』初演時の裏側を、大道具師にスポットを当てた斬新な切り口で描く意欲作です。
長谷川勘兵衛は芝居の大道具師。近頃怪談狂言を手掛け、身の回りに不吉なことが起こっていた。不安がる勘兵衛の家族たち。そんな折、当代の人気役者菊五郎が主演する鶴屋南北の新作『東海道四谷怪談』のための仕掛け「戸板返し」「提灯抜け」を作るという難題が舞い込む。長谷川の暖簾を賭けた大仕事に取り組む勘兵衛は、菊五郎の養子、松助との間に事件を起こした息子長吉を破門して、一番弟子の半次に職人衆を仕切らせるが……これがやがて一家を巻き込む大騒動に発展してゆく。騒動の渦中でも初日は刻々と迫ってくる。道具の仕掛けをめぐって作者南北、役者菊五郎、そして勘兵衛、三者の意地が激しくぶつかり合い、暗礁に乗り上げてしまう。さて、新作狂言の初日は無事にあくのだろうか……。
長谷川勘兵衛(大道具師) | 鈴木 智 |
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長吉(勘兵衛の倅) | 齊藤尊史 |
お幸(勘兵衛の女房) | 白石珠江 |
お粂(勘兵衛の娘) | 吉田陽子 |
おとり(勘兵衛の母) | 塩屋洋子 |
半次(勘兵衛の職人) | 和田啓作 |
東六(勘兵衛の職人) | 山梨光國 |
千松(勘兵衛の職人) | 早川祐輔 |
熊吉(勘兵衛の職人) | 行田 旭 |
お米(勘兵衛の女中) | 大黒谷まい |
おせん(絵師見習) | 桜井明美 |
尾上菊五郎(三世・役者) | 稲垣隆史 |
松助(菊五郎の養子) | 天津民生 |
伝七(菊五郎の弟子) | 山本哲也 |
鶴屋南北(作者) | 大滝秀治 |
お露(鐘撞き堂の娘) | 前田真里衣 |
佐平(お露の父) | 松田史朗 |
お里(お露の母) | 別府康子 |
小針(稲荷社の禰宜) | 田口精一 |
治作(百姓) | 角谷栄次 |
お倉(仏壇屋の女房) | 船坂博子 |
金毘羅参りの男 | 本廣真吾 |
装置 | 勝野英雄 |
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照明 | 前田照夫 |
衣裳 | 緒方規矩子 |
効果 | 岩田直行 |
舞台監督 | 武田弘一郎 |