劇団民藝

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2019年上演作品

異邦人(仮題)

作・演出=中津留章仁

9-10月月 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

 現代社会の諸問題を通して日本人の本質を鋭く衝いてきた中津留章仁氏による新作です。2016年『篦棒』につづく民藝第2作。私たちの社会でいま大きな存在となっている外国人労働者と日本人家族の物語です。
欧州では難民や移民の問題が大きな話題となっている昨今。日本でも人口減少、人手不足などを背景に外国人労働者が増加を続けていますが、日本は「移民」という言葉を使いません。その代わり滞在期間を最長3年とする「技能実習制度」が広く利用されています。「労働力」としてではなく、異なる文化を持つ人間同士として触れ合うことで生じる摩擦や感情を辿ることで、「島国」日本に暮らす私たちの根底にある意識を浮き彫りにし、共生の道を探ります。
地元農家の野菜を使う飲食店を経営している夫婦。以前は2つもあった大手企業の工場は閉鎖し、残されたのは帰れない不法滞在の外国人たちだけ。駅前には外国人経営の飲食店が出来て繁盛している様子。夫婦の店の経営は芳しくない。夫は息子に店を継がせようと考えていたが、妻は企業への就職を願う。外国人が日本人の雇用を奪っていると危機感を募らせる息子。ある日、契約農家を手伝っている娘が恋人を連れてきた。技能実習生として働いている外国人の男だった。結婚を考えているという2人。これを機にバラバラになっていく家族……。

主な出演