劇団民藝

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2020年上演作品

白い花

作=ナガイヒデミ 演出=兒玉庸策

2月 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

文化庁 文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

beyond2020プログラム

幻想的でみずみずしい作風のナガイヒデミ民藝第2作。前作『送り火』では、老いてもなお再生への道を探るひとりの老女を描いて好評を得ました。今作では高度経済成長にわきたつ昭和40年代初めのある農村を舞台に、姉妹の心のあやを鮮やかに描きだしていきます。風習、習慣に沿いながら暮らす姉とそこから飛び出した妹。対照的にもみえる二人に焦点を当てながら、人生を肯定的に生きようとする人間たちを見つめていきます。前作同様に四国ことばの豊かな響きに彩られた独得で濃密な舞台をお届けします。
東京で初めてオリンピックが開催されて2~3年がすぎた頃、ここは瀬戸内の山深い農村。柚木百合は父・徹男と二人で暮らしている。母は妹を出産した後に亡くなり、兄は終戦の年に戦死している。見合い話が後を絶たない百合だが、38歳でまだ独身でいる。かつて百合には一緒に村を出ようと言ってくれた男がいたが、父のことを考えるとついて行けなかった。妹の彩に、峠で待っている男に「自分は行くことができない」と伝言を頼んだのだが、彩は帰ってこなかった。男と一緒に村を出たようだ。あれから10年の歳月が流れた。村祭りの準備に忙しい5月のある日、その妹が突然一人で帰ってくる。今は妹の夫となった男・俊満も現れ、百合のこころは激しく揺れるのだった……。

主な出演